家族・友人と工夫する
関節リウマチ生活

第2回 体操編

監修:東京女子医科大学附属 膠原病リウマチ痛風センター 
理学療法士 倉田 典和 先生

毎日の「リウマチ体操」で人生をより豊かに

痛みやこわばりがあることが多い、関節リウマチ。できるだけ安静にしていたいと思うかもしれませんが、実はそれは黄色信号です。今回は、関節の働きを守る「リウマチ体操」の目的やポイントをご紹介します。

「リウマチ体操」の習慣が、しなやかな関節をつくります

医療機関などで「適度に関節を動かしてください」といわれたことがありませんか?関節リウマチになると、どうして運動をするべきなのでしょう。

その答えは、関節のしくみにあります。関節は、「適度に動く」ことで、必要な酸素や栄養素が内部に行きわたるようになっています。そのため、痛みや動かしづらさから安静にばかりしていると、関節の骨や軟骨の変形が進行しやすく、動かせる範囲(可動域)が狭まるほか、関節を支えている筋肉や腱も弱くなってしまいます。
こうなると、さらに痛みが増すから動かさない、そしてまた痛みが増していく…という悪循環になりかねません。これからの人生をより健やかで豊かなものにするために、「リウマチと上手に付き合っていこう!」という前向きな気持ちで、リウマチ体操を習慣にしていきませんか。

「リウマチ体操」をはじめる前に、ポイントを確認しましょう

リウマチ体操は、関節の働きを守るために毎日続けることが大切です。しかし、間違ったやり方をしてしまうと、かえって関節の状態を悪化させてしまうことにもつながります。体操を始める前に、いくつかポイントを確認しておきましょう。

「リウマチ体操」を行うときのポイント

  • お風呂あがりや、こわばりのとれた調子のよいときに行う
  • ゆっくりとした動きを心がけ、勢いにまかせて動かしたり、反動をつけることはしない
  • 痛みを感じる手前までで止めておく
  • 関節の炎症が強いときには、無理をせずに安静にする

次ページでは、リウマチ体操の実際のやり方を
ご紹介します。

「リウマチ体操」を実際にやってみましょう