家族・友人と工夫する
関節リウマチ生活

第2回 体操編

監修:東京女子医科大学附属 膠原病リウマチ痛風センター 
理学療法士 倉田 典和 先生

「リウマチ体操」を実際にやってみましょう

筋肉の衰えを予防し、関節の可動域を維持するためには、筋肉や関節まわりの腱や靭帯(じんたい)の柔軟性を保つ「ストレッチ」と、筋肉に適度な負荷を与える「筋力強化」体操の両方を行うことが大切です。
その日の体調や関節の状態と相談し、お休みの日も挟みながら、できる範囲で継続していきましょう。

ストレッチ編

1. 手首のストレッチ

  • 両手を顔の前で合わせる。

  • 手のひら同士が離れないようにしながら、ゆっくりと胸の前まで下ろす(a)。

  • 5秒間キープする(b)。
    この動きを5回ほど繰り返す。

2. 手の指のストレッチ

  • 両手の指を鳥のくちばしのように、指の関節を伸ばしたまま付け根から曲げる(5秒間キープ)。

  • 指の間をしっかりと開くようにして手を広げる(5秒間キープ)。

  • 指の付け根は伸ばしたまま、指の関節を曲げる(5秒間キープ)。

  • 指の間をしっかりと開くようにして手を広げる(5秒間キープ)。1~4を5回程度繰り返す。

3. 肩とひじのストレッチ

使用する棒は、手で握れる太さ(物差しなど、円柱状でなくても良い)、肩幅程度の長さで、軽くて丈夫な材質のものをご用意ください。

  • 両手で棒を胸の前に持つ。

  • 棒をゆっくりと上にあげ、ひじを伸ばし、5秒間キープする。
    元の位置に下ろし、この動きを5回ほど繰り返す。

4. 肩のストレッチ(1)

使用する棒は、手で握れる太さ(物差しなど、円柱状でなくても良い)、肩幅程度の長さで、軽くて丈夫な材質のものをご用意ください。

  • 両手で棒を腰の後ろに持つ。

  • 棒をゆっくりと持ち上げて、ひじを伸ばし、5秒間キープする。
    元の位置に下ろし、この動きを5回ほど繰り返す。

5. 肩のストレッチ(2)

水を入れた500mLのペットボトルを用意する。
片手をテーブル等につき、もう一方の手でペットボトルを持ち、肩の力を抜く。振り子のようにペットボトルを前後・左右に動かす。

6. 股とひざのストレッチ(1)

  • 両手で抱えるようにひざを曲げ、5秒間キープする。
    元の位置に戻して、反対の脚も同様に行う。

7. 股とひざのストレッチ(2)

  • 両脚を伸ばして、息を吐きながら前屈をする。
    5秒間キープしてから元の位置に戻る。

「リウマチ体操」をまとめてご覧いただけます。
関節の働きを守るために、
無理のない範囲で続けましょう!

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筋力強化編

1. 手の筋力強化

使用するボールは、両手できちんと持てる大きさで、握ったらつぶれる程度の弱めの弾力のものをご用意ください。

  • 両手で柔らかいボールを持ち、ゆっくり力を入れてボールを潰し、5秒間キープする。
    元に戻して、これを10回ほど繰り返す。

2. ひじの筋力強化

  • こぶしを自分に向けて両手首を重ね、上下で押し合い、5秒間キープする。これを10回ほど繰り返す。
    腕の上下を入れ替えて同様に行う。

3. 肩の筋力強化

  • 右ひじを90度くらいに曲げ、わきを締める。左手で右手首を固定し、外側に向けて右手に力を入れ、5秒間キープする。
    内側へも同様に行い、これを10回ほど繰り返す。反対の腕も同様に行う。

4. 股とひざの筋力強化(1)

  • 横になり、片ひざを立ててもう片方の脚を上にあげ、5秒間キープする。ゆっくり下ろして、この動きを10回ほど繰り返す。
    反対の脚も同様に行う。

5. 股とひざの筋力強化(2)

  • 横になり、両ひざを立てて、お尻を上げ、5秒間キープする。
    元の位置に戻して、これを10回ほど繰り返す。

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